煎茶よりあっさりしていて飲みやすいというイメージのある番茶ですが、はたしてカフェインが含まれているのでしょうか。また、栄養が効果的に摂れてカフェインを抑えられる淹れ方はあるのか、疑問に思う方もいらっしゃることでしょう。
ここでは番茶のカフェイン含有量をはじめとする特徴や、他のカフェインが少ないお茶について詳しくまとめています。後半では番茶の淹れ方についても具体的に解説していますので、ぜひ効能が引き出せて美味しいと感じる飲み方を見つけてみてください。
番茶の種類についてもごく一部ご紹介していますので、効能や淹れ方も併せて確認しておきましょう。
番茶とは
番茶とは緑茶の一種で、一般的な煎茶より後の時期に収穫された茶葉を使って作られたお茶のことです。具体的には7月下旬以降に収穫される、生長して硬くなった茶葉をが使われます。
製法や一般的な煎茶とほとんど変わらず、蒸す、揉む、乾かすことが大まかな流れです。煎茶はその後選別されますが、この時煎茶から外れてしまった茶葉も番茶として使われます。
味は煎茶に比べてあっさりしており、苦味や渋みが少なくて飲みやすいことが番茶の魅力です。
番茶の詳細についてはこちらの記事でより詳しく解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
番茶とほうじ茶の違い
ほうじ茶とは一般的な煎茶の製法の最後に、焙煎するという過程を加えて作られたお茶のことです。原料の茶葉は煎茶と番茶どちらにあたるものかは問われませんが、後者を使われることが多いでしょう。
水色は赤茶色で、すっきりした味わいが特徴です。また焙煎するという工程でピラジンという香り物質が加わることにより、甘香ばしい香りで人気があるとされています。そのため料理との相性が良いだけではなく、近年では和洋を問わずスイーツにも使われているでしょう。
番茶とほうじ茶の違いについてはこちらの記事でより詳しく解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
番茶にカフェインは含まれている
一般的な煎茶と同じ木から採れる葉を使うため、番茶にもカフェインが含まれています。しかし、その量は煎茶より少なく、お子さんやカフェインに弱い体質の方にとって番茶はやさしいといえるでしょう。
なぜならお茶のカフェインは初夏の若い芽に多く含まれ、その後収穫時期が遅い芽になるほど少なくなっていくからです。ここでは番茶のカフェイン含有量や低カフェインのお茶について、詳しくみていきましょう。
番茶のカフェイン含有量
番茶のカフェイン量は一般的に煎茶の半分程度といわれています。そのため子どもやカフェインに弱い体質の方でも飲みやすい日本茶といえるでしょう。
具体的には100mlあたりの煎茶のカフェイン量は20mg、番茶は10mgです。一般的な湯呑みの容量は60から100mlとされているので、番茶1杯あたり10mgのカフェインが入っていると考えてよいでしょう。
カフェイン含有量の比較
| 番茶 | 煎茶 | |
| カフェイン含有量(100mlあたり) | 10mg | 20mg |
1日に摂取できるカフェイン量
一般的に1日に摂取しても問題ないカフェインの量は、健康な成人で400mg未満といわれているでしょう。コーヒーは1日3から4杯までが適当と、よく言われるのはそのためです。
ただし妊娠中の女性は胎児に影響しないよう、300mg未満に抑えることが推奨されています。
また、1日の中でも一度で400mgを摂取してしまうと急性カフェイン中毒のリスクがあるため、200mg未満におさえたほうがよいでしょう。これは一般的な湯呑みに入った番茶20杯程度に相当する量ですが、コーヒーなど他のカフェインを含む飲み物を日常的に飲んでいるという方も、注意したいものです。
番茶の効能についてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
番茶以外の低カフェインのお茶
番茶以外にもカフェインが少ない日本茶として、麦茶や玄米茶が挙げられます。特に麦茶はカフェイン0のため特に安心です。しかし、麦茶には体を冷やす効果があるため、冬場は避けたいという方もいらっしゃるかもしれません。
また、玄米茶も1杯10mgのカフェインが含まれるといわれています。そのため煎茶ではなく番茶をベースに使ったもの、玄米の比率が高いもので淹れると玄米茶カフェイン量はさらに抑えられるでしょう。
カフェイン含有量の比較
| 番茶 | 麦茶 | 玄米茶 | |
| カフェイン含有量(100mlあたり) | 10mg | 0mg | 10mg |
番茶の種類
ここまで番茶の特徴とカフェイン量について解説してきましたが、番茶にもさまざまな種類があるでしょう。中には冒頭で解説したものとはかなり違った特徴を持つ番茶もあります。ここではよく聞く番茶の種類について、簡単に解説していきましょう。
秋冬番茶
秋冬番茶とは、6月から9月下旬以降まで時間をかけて生長させた茶葉を使って作った番茶のことで、カフェインが少なくてカテキンが多いといわれています。そのため抗菌、抗酸化作用があり免疫にも良い影響を与えるといわれているでしょう。
秋冬番茶に特有の成分としてポリサッカライドが挙げられますが、血糖値をおさえる効果があることが近年明らかになっています。ところがこのポリサッカライドは熱に弱いため、秋冬番茶は水出しで飲むことが推奨されているでしょう。
三年番茶
3年以上かけて生育した木で採れた茶葉や3年かけて熟成させた茶葉を使ったお茶は、三年番茶と呼ばれます。
いずれも煎茶のような工程のあと、熟成、焙煎されることによって完成するお茶ですが、常温で熟成させる期間が違うでしょう。とはいえどちらの製法を用いたかをパッケージに明記されていないことも多いです。
また、焙煎するという工程を経るため甘香ばしい香りと、くせのない優しい味わいになっているでしょう。そのためお子さんや妊婦さんなどさまざまな人にとって飲みやすいお茶として人気を集めています。
この三年番茶は煎茶に比べてカフェインが少ないのはもちろん、熟成により渋みの元となるタンニンも少なくなっています。
梅醤番茶
三年番茶には体を温める作用があり、昔からさまざまなアレンジされて飲まれてきました。梅干しと醤油を使った梅醤番茶は特に有名で、疲労回復や腹痛などに効果があるとされています。
梅干しと醤油を適量入れた湯呑みに三年番茶を注ぐという簡単なアレンジですが、さらに生姜もプラスするという飲み方もあるようです。番茶を使ったアレンジレシピに、興味のある方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。
京番茶
京番茶とは京都に伝わる伝統的な番茶のことで、茶葉を揉まずにそのまま乾燥、焙煎という作り方がされたものです。大ぶりの枯葉のような見た目の茶葉からほうじ茶のような水色のお茶が淹れられますが、ほうじ茶より強い焙煎の香りが魅力的なお茶です。
くせのある香りに加えてすっきりとした味わいで、カフェインも少なくて食事にはもってこいのお茶といえます。また、京番茶は食事のお供として出されるだけではなく、湯葉やソーセージといった食材そのものの香りづけとして用いられることもあるようです。
番茶の淹れ方
番茶のカフェインやさまざまな番茶についてみてきましたが、実際にはどのように番茶を淹れると美味しいでしょうか。またここまでで確認したとおり、番茶の種類や求める効果によって適した淹れ方が違うケースもあるでしょう。
ここでは番茶の入れ方について、急須、煮出し、水出しそれぞれの方法をご紹介します。茶葉の種類によって蒸らしたり湧出したりする時間に差があるので、最初はパッケージに記載の淹れ方を読んだほうが良いでしょう。
急須で淹れる方法
番茶は煎茶などと同様に、急須で淹れられるでしょう。蒸らす時間は3分ほどで、湯呑みが複数ある場合には少量ずつ分けて注いでいくことがポイントです。
煎茶より熱い状態で振る舞われる番茶は、少し大きめの湯呑みを用いると淹れやすく飲みやすいでしょう。煎茶より高い温度の熱湯を使うのは、茶葉の風味や栄養分を引き出すためといわれています。また、調整がしやすく初心者にも淹れやすい点が、急須を使うメリットです。
煮出し淹れる方法
番茶は煮出しても美味しく淹れられます。具体的にはやかんに沸かした熱湯に茶葉を入れて弱火で煮出し、茶葉を取り出して蒸らすという手順です。使うやかんは金属のものでも問題ないですが、陶器や土瓶を使うとより風味が生きるといわれています。
茶葉を直接やかんに入れることが、番茶を煮出す際はおすすめとされています。茶葉をティーバッグに入れる場合は、煮出す時間を若干長くすると美味しく淹れられるでしょう。
また、あまり茶葉を煮立ててしまうと風味が失われてしまうので、 お湯が沸騰したら弱火にする点もポイントです。熱湯ややかんを扱う際は、火傷に注意しましょう。
水出しで淹れる方法
秋冬番茶など、種類によっては水出しで淹れることが適しているものがあります。急須やピッチャーに茶葉を入れて抽出するという方法なので、誰でも簡単に番茶を楽しめるでしょう。
抽出時間は熱湯を使う場合よりも長いことが多いですが、熱で成分が変質することがないので栄養がそのまま摂れる点がメリットです。ティーバッグタイプの茶葉の中には水筒に入れておけるものもあるので、外出しても番茶を楽しみたい方にはもってこいの淹れ方といえます。
また、カフェインは高温の方がよく抽出されるという性質があるため、お子さんやカフェインに弱い方は特に水出しがおすすめです。
まとめ
この記事では番茶に含まれるカフェイン量や淹れ方について解説してきました。番茶にも他の緑茶のようにカフェインが含まれていますが、その量は煎茶の半分です。そのため番茶は子どもやカフェインが苦手な方でも比較的飲みやすく、食事中や就寝前に飲むのもおすすめといわれています。
番茶は煎茶のように急須で淹れるだけではなく、煮出したり水出しにしたりしても美味しく味わえるでしょう。中でも水出しで淹れるとカフェインが抑えられるだけではなく、ポリサッカライドなどの栄養素が摂りやすいというメリットもあります。
つまり、番茶の中でも、種類に合った淹れ方をするのが推奨されているケースもあるでしょう。とはいえご自身が美味しいと感じる淹れ方で楽しめる点が、番茶の魅力の1つです。
番茶にはここで紹介した以外にも、魅力的なものがたくさんあるでしょう。興味が深まった方はぜひ調べて飲んでみてください。
番茶のおすすめ15選についてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。






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