深蒸し煎茶は、一般的な煎茶に比べて蒸す時間を長くして製茶されたお茶のことです。そのため、見た目や味わい、効能において一般的な煎茶とは少し違った特徴がみられます。
そこで、どのような観点で深蒸し煎茶の商品を選べばよいか、疑問に思う方もいらっしゃることでしょう。また、店頭やネット通販で深蒸し煎茶を見ても、実際どのような特徴があるのか、気になった方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、深蒸し煎茶がどのようなお茶であるかを解説し、選び方とおすすめ商品10種類ご紹介します。
気になる商品や好みの商品があれば、ぜひ一度淹れてみてください。
深蒸し煎茶とは?
コンビニやスーパーといった実店舗やネット通販で、誰もが一度は深蒸し煎茶を見たことがあるのではないでしょうか。とはいえ、深蒸し煎茶が一般的な煎茶と何が違うか、疑問に思う方もいらっしゃることでしょう。
ここでは深蒸し煎茶がどのようなお茶か、特徴や効能などを詳しく解説していきます。
深蒸し煎茶の特徴
深蒸し煎茶とは、茶葉を蒸す工程に一般的な煎茶に比べて2倍以上の時間をかけて製茶されたお茶のことを示しています。
蒸す時間が長くなることによって完成品の茶葉は細かくなり、淹れる際は煎茶より成分が多く抽出されるでしょう。また、抽出にかかる時間が短くなるうえ、水出しでも作りやすい点も特徴の1つです。
加えて、長く蒸すことで青臭さや渋みも薄れるため飲みやすく、コクのある味わいになるという特徴もみられます。
深蒸し煎茶の効能
深蒸し煎茶を飲用することにより、生活習慣病の効果につながったり、体の免疫力を向上させたりという効能が得られます。なぜなら、煎茶の茶葉では抽出できない水不溶性の栄養成分が、深蒸し煎茶の中には含まれるからです。
具体的にはβカロテンや食物繊維などが、深蒸し煎茶特有の成分として考えられるでしょう。また、深蒸し煎茶を飲むと、カテキンやビタミンCなどのもともと煎茶にある成分と、これらの成分とで相乗効果が得られるというメリットもあります。
深蒸し煎茶と煎茶の違い
深蒸し煎茶と一般的な煎茶とでは、深蒸し煎茶は煎茶の2倍以上の蒸し時間をかけるため、完成した際の茶葉は細かくなります。そのため、深蒸し煎茶の方が茶葉の成分がより多く含まれるようになるでしょう。
たとえば、煎茶では抽出できないような水不溶性の栄養成分も、深蒸し煎茶には含まれています。また、煎茶にもともと入っているカテキンなどの成分も、さらに多くなっている点も深蒸し煎茶のメリットです。
見た目も水色は深蒸し茶の方が濃く、香りは煎茶の方がフレッシュな印象があるという違いもみられるでしょう。味わいは煎茶の方がすっきり、深蒸し煎茶であればコクのあるともされています。
以下の表に特徴をまとめましたので、ぜひ比べてみてください。
深蒸し煎茶 | 煎茶 | |
茶葉 | 細かい | 大きめ |
水色 | 濃い緑色 | 鮮やかな緑色 |
香り | 青臭さが少ない | フレッシュ |
味わい | 苦味が少なくコクがある | 苦みや渋みなどのバランスが良い |
栄養成分 | 水不溶性のものも含まれる | 水不溶性のものはほとんど摂れない |
深蒸し煎茶を選ぶポイント
市販でもネット通販でも、深蒸し煎茶はさまざまなタイプの商品が売られています。茶葉の分量や種類などはもちろん、味わいや価格なども千差万別です。
そのためどのような商品を選べばよいのか悩んでいませんか。
ここでは深蒸し煎茶を選ぶ際のポイントについて、詳しくみていきましょう。
産地に注目する
まずは深蒸し煎茶の産地に着目してみましょう。深蒸し煎茶そのものは牧之原が発祥ですが、静岡県内の他の地域でも深蒸し煎茶の製造がされているようです。中には深蒸し煎茶の生産量が、煎茶の総生産量の半分以上を占める地域もあるといわれています。
また、三重県の伊勢茶や鹿児島県の知覧茶などでも、深蒸し煎茶に作られているでしょう。
普段使いか贈答用など使用場所で選ぶ
深蒸し煎茶を選ぶ際、どのようなシーンで使うかを考えましょう。品質の高さが魅力の高級なものからコスパの良いことをメリットにしているものまで、深蒸し煎茶の茶葉はさまざまなシーンに合う商品が販売されています。
自宅で1日を通して飲む普段使いか、贈答用として用いたいのかなどを考慮して茶葉を選ぶことがポイントです。また。一般的に高級な深蒸し煎茶ほど、コクが強くでる傾向があるといわれています。
茶葉・ティーバッグ・粉末など淹れ方で選ぶ
深蒸し煎茶は茶葉をそのままという形だけではなく、ティーバッグや粉末などのタイプでも売られています。そのため、家庭でのリラックスタイムは茶葉、職場などでも手軽に飲みたい場合はティーバッグというように使い分けることができるでしょう。
どのような淹れ方をして深蒸し煎茶を楽しみたいかも、商品を選ぶ際の1つのポイントとして考えておきたいものです。つまり、深蒸し煎茶を日常的に楽しみたいのであれば、ご自身のライフスタイルに合うように商品を選ぶことがポイントになります。
価格で選ぶ
最後に、深蒸し煎茶を選ぶ際は、他のお茶と同様に価格で選ぶこともできます。
深蒸し煎茶の場合、茶葉100gあたりの値段は300円から1,000円あたりまでとかなり幅があります。しかし家庭用と贈答用などといった目的に見合った価格帯の商品を選ぶと、失敗は少ないでしょう。
深蒸し煎茶のおすすめ10選
深蒸し煎茶は他の日本茶と同様に、さまざまなタイプで売られています。とはいえ、実際にはどのような味わい、パッケージタイプの商品を選ぶべきか、迷う方も多いのではないでしょうか。
ここではネット通販で買える深蒸し煎茶の中でも、おすすめの商品を10点ご紹介します。
【荒畑園】深蒸しティーパック|2.5g×100個入
本格的な深蒸し煎茶を日常使いしたいという方には、【荒畑園】深蒸しティーパックがおすすめです。通常の深蒸し煎茶の3から4倍の時間蒸しており、飲みやすく胃に優しいという口コミもみられました。深蒸し茶の専門店が作り出す味わいを、コスパよく楽しんでみてはいかがでしょうか。
【中根製茶株式会社】深蒸し掛川茶|2.5g×100個入
【中根製茶株式会社】深蒸し掛川茶は、甘みがあってまろやかな味わいがある上、あっさりしていて飲みやすいのが特徴です。抹茶の比率が高いため、深蒸し茶の味わいがしっかり引き立っているうえ、水色が良い点でも人気を集めています。そんな、味わいや品質管理にしっかりこだわれれた、深蒸し掛川茶を一度は味わってみたいものです。
【第三通商株式会社】新茶 深緑|100g×3本
深蒸し煎茶の中でも新茶が飲みたいという方は、【第三通商株式会社】新茶 深緑を試してみたいものです。濃いめで渋みのある味わいになるのは、伝統を守りつつ鮮度を保った製法が採用されているからでしょう。コスパがよく日常的に使いやすい点でも、口コミ評価が高いです。
【大塚製茶】掛川茶 深蒸し茶|300g
最初から濃いめの味で深蒸し茶を楽しみたい方は、【大塚製茶】掛川茶 深蒸し茶がおすすめです。そのため、苦みもしっかり味わいたいという方からの評価も高く、食事やおやつでも楽しむという口コミがみられました。そんな、【大塚製茶】掛川茶 深蒸し茶は静岡県内のSAでも人気を集めている商品です。
【佐次本製茶】あら茶 かぶせ茶 深むし茶|80g×3
【佐次本製茶】あら茶 かぶせ茶 深むし茶は、老若男女、シチュエーションで変えて味わえるセットです。渋みとコクがしっかりした掛川茶、甘みが感じられるかぶせ茶、キレのあるあら茶という3種類の味わいですが、どのお茶も旨みはしっかりしている点で魅力があるでしょう。
【佐次本製茶】深むし茶|100g
【佐次本製茶】深むし茶は、品質が高く茶葉の見た目が美しいです。まろやかでコクが深い味わいが特徴で、水色も濃く鮮やかに出るでしょう。もちろん香りが高く、新茶の爽やかさがあるといわれています。全国茶品評会でも高い評価を得ており専門家も絶賛するお茶を、一度味わってみてはいかがでしょうか。
【さつま銘茶 厚石園】みなみの風|100g
マイルドな知覧茶を深蒸し茶で味わってみたい方には、【さつま銘茶 厚石園】みなみの風がおすすめです。除草剤や農薬を一切使わずに茶葉を生育されているためか、ナチュラルな味わいのお茶が淹れられます。そんな無農薬栽培の点が、特に高評価を集める商品です。
【宇治田原製茶場】こいまろ茶|100g
若蒸し煎茶や深蒸し煎茶、玉露それぞれの魅力が引き出されたお茶に【宇治田原製茶場】こいまろ茶という商品があります。3種類のお茶を絶妙にブレンドされ、さらに抹茶で味をまとめている鮮やかなグリーンでまろやかなお茶です。お客様の理想の日本茶を追求して作られており、モンドセレクション最高金賞受賞歴もあります。
【トップスマイル】さえみどり|100g
【トップスマイル】さえみどりは、あざやかな緑で上品な甘みのある深蒸し茶です。原料のさえみどりは、栽培が難しい品種で希少性も高いため煎茶のサラブレッドとも呼ばれています。パッケージに記載通りの方法を守って淹れると、苦みや渋みが少なく甘みが感じられる
でしょう。
【鹿児島 お茶の時間のお届け便】知覧|100g
知覧茶で自然な甘みを味わいたい場合【鹿児島 お茶の時間のお届け便】知覧がおすすめです。パッケージを開けた時の香りがよく、あとから甘みを感じられる点で高く評価されています。コクもよく感じられるため、リラックスタイムにはもってこいのお茶でしょう。
深蒸し煎茶のおすすめの淹れ方
深蒸し煎茶は家庭でも、気軽に茶葉から淹れられます。ところが、一般的な煎茶とほとんど手順は変わりませんが、深蒸し煎茶の方が抽出時間が短くなります。
濃いめで楽しみたいという方は煎茶ほどの抽出時間でも良いかもしれませんが、最初は茶葉のパッケージを見て時間を守ることがおすすめです。また、一度淹れた急須のお湯を使い切ることで、栄養も十分に摂れる深蒸し煎茶になるしょう。
以下に、具体的な深蒸し煎茶を淹れる手順をご紹介するので、参考にしてみてください。
深蒸し煎茶の淹れ方
1. お湯を用意し、人数分の茶碗を温める
2. 急須に茶葉を入れ、お湯を注ぐ
3 3から40秒ほど茶葉を蒸らし、お茶を抽出する
4. 人数分の茶碗に、替わる替わるお茶を注ぎ、急須のお茶を使い切る
深蒸し煎茶の茶葉は細かいため、一般的な急須を使うと目詰まりがしやすいです。そのため、日常的に深蒸し煎茶を淹れたい場合、網目の細かい急須を用意することをおすすめします。
まとめ
深蒸し煎茶も他のお茶と同様に、さまざまな種類の商品が市場で出回っています。日常でも使いやすいコスパの良いものから、贈答用に使える高級なものまで千差万別です。そのため、目的やどのようなシーンで淹れるかなどを想定して、深蒸し煎茶の商品を選ぶことができるでしょう。
味わいや香りなどはもちろん、ご自身の使いたいシーンやライフスタイルに合った商品を選び、深蒸し煎茶を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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